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働き方改革関連法対応のご案内

働き方改革関連法対応のサービスについてご紹介します。

働き方改革関連法対応

何をどうしたらいいのか分かるようにします

働き方改革は、「一億総活躍社会の実現に向けた取り組み」などと定義されるように、とても抽象的で掴みどころのないように思える、とても大きな政策です。しかし、その背景にあるのは、少子化の進行と人口減少社会の到来であり、今後高齢者人口が増え、労働人口が減少していく中で、日本が何とか持ちこたえようとするための政策であることは明らかです。

働き方改革は
①同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善
②賃金引上げと労働生産性向上
③罰則付き時間外労働の上限規制導入など長時間労働の是正
④柔軟な働き方がしやすい環境整備
⑤女性・若者の人材育成など活躍しやすい環境整備
⑥病気の治療と仕事の擁立
⑦子育て・介護等と仕事の両立、障害者の就労支援
⑧雇用吸収力、付加価値の高い産業への転職・再就職支援
⑨誰にでもチャンスのある教育環境の整備
⑩高齢者の就業促進
⑪外国人材の受入れ
などを主な柱としていますが、すべての企業がすべての政策に対応しなけれないけない訳ではありません。

「働き方改革」という言葉は知っている。でも、具体的にどうしたらいいのか分からない、という会社様も多いのではないでしょうか。しかし、どうしたらいいのか分からないから何もしない、という訳にもいきません。何もしなくても2019年4月から法律は順次施行されてしまいます。その瞬間に、今までは問題のなかった給与の支払い方や労働時間の管理が、法令違反になってしまうかも知れないのです。何もしないうちに何も分からないまま、いつの間にか法令違反になっている、ということが起こってしまうのです。

それぞれの会社の実態に応じて、必要な働き方改革の項目を洗い出し、必ずやらなければならないこと、やった方がいいこと、今すぐにやらなければならないこと、まだ少し時間に余裕があること、長期的な視点でやらなければならないこと等を整理し、優先順位を付けます。そしてそれぞれの改革項目のポイントや目的を明確にし、就業規則などの会社のルールに具体的に落とし込んでいきます。

働き方改革は簡単な取り組みではないという覚悟をもって臨みます

働き方改革の具体的な主要項目としては
①年次有給休暇の年5日の時季指定の義務付け
②時間外労働の上限規制の導入(中小企業は2020年4月~)
③正規・非正規雇用労働者間の不合理な待遇差の禁止
(中小企業は2021年4月~)
④月60時間越え残業の割増賃金率の引上げ
(中小企業は2023年4月~)
が挙げられます。

現在2交代制で勤務している製造業や長時間労働を前提として勤務体系が組まれている企業などは、労働時間の上限規制により、今後同じ勤務体制の維持ができなくなるかも知れません。人を増やして有給休暇をどんどん取ってもらえれば一番いいのですが、その財源はどうしましょう。有給休暇が増えて、給与も減ったたでは誰のための改革なのか分かりません。パートさんの給与を上げるのは大変結構なことですが、掛けられる人件費が変わらなければ、その分正社員の給与を下げるというおかしなことになり兼ねません。働き方改革は、労働時間を減らせ、休みも増やせ、多様な働き方を推進しろ、人材育成にも力を入れろ、しかし給与は上げろ、生産性も上げろ、高齢者をもっと雇用しろ、定年も引上げげろ、副業も認めろなど、相反するかのように見える要素を多く内包しており、そのまま対応しようとすれば、すごくお金も掛かりそうです。

それでも大きな企業はまだ、働き方改革に比較的対応できるでしょう。しかし、中小零細企業はどうでしょうか。少し嫌な予感もします。時間外労働の制限が強化されてきている働き方改革のもとで、例えば元請会社のが下請会社に『自分たちはもう時間だから帰るので、あとは任せた、工期に間に合わせてくれ。』というようなことは起こらないでしょうか。営業職の労働時間制限を受けた親会社が、代理店などに対して、その穴埋めするような過剰なノルマを課すようなことはないでしょうか。

医師や建設業、運送業は、時間外労働の上限規制が5年間猶予されました。しかし、猶予されたのはそれだけ対応が難しい業界の実態があるからで、決して余裕ができた訳ではありませんし、様々な面を根本的に見直さなければならない大変な改革が必要になるかも知れません、痛みを伴う改革などとはよく言いますが、なるべくなら痛いのは嫌です。

だから、働き方改革は簡単ではありません。社労士業界にも緊張が走っています。労働基準監督署に言われたから、などといった理由で判断を誤り、簡単に小手先の変更を行えば社員の不信を招き、ただでさえ人手不足の時代に、大切な人材の流出につながり兼ねません。そうならないためにも、早めにスタートし、社員の皆様に周知したうえで、慎重に着実に対応を進めていく必要があります。

働き方改革は企業の「働かせ方」を変える改革ですし、社員の皆様の「ライフスタイル」を変えてしまう改革でもあります。「ヒト」の職業生活の根本に関わる改革であることの責任と覚悟をもって、対応に取り組みます。

働き方改革に伴う行政調査に完全対応します

い労働法令が施行されると、それが守られているかどうかを行政が確認に来る確率が高まります。働き方改革関連法はその最たるもので、実際に労働基準監督署は監督を強化すると宣言しています。

例えば、労働基準監督署の臨検では、主に次のような点が調査されます。                      

①労働時間管理の適否
②変形労働時間制の適否
③長時間労働の実態
④36協定の適否
⑤賃金支払いの適否
⑥賃金台帳の適否
⑦割増賃金の適否
⑧最低賃金の適否
⑨労働条件通知の適否
⑩年次有給休願の適否
⑪衛生委員会の識事・書議の適否
⑫健康診断の適否
⑬ストレスチェツクの適否
⑭医師による面接指導の適否 など

行政による適否の調査ですから「書類はありません。」では通用しません。「残業時間の上限は守っています。」「有給休暇は5日以上与えています。」だけでは足りず、きちんと書面(あるいはデータ)として提示できるものを用意しておく必要があります。                          

①全労働者の労働時間の記録が分かるもの(出勤薄、残業申請書、休日申請書、タイムカード等)     ②時間外・休日労働に関する協定(36協定)
③「みなし労働時間制」「1年単位・ 1か月単位の変形労働時間制」「フレックスタイム労働時間制」「専門・企業業務型裁量労働時間制」を採用している場合で協定書・届出書がある場合は、それらの書面
④過重労働対策に関するもの (医師による面談指導等に関する資料)
⑤長時間労働者に対する健康確保対策に関する資料(産業医との面談基準、記録等)
⑥ストレスチェツク実施状況に関するもの
⑦定期健康診断、特殊健康診断等の個人票
⑧安全・衛生委員会に関する議事録
⑨安全衛生管理体制に関するもの
⑩賃金台帳
⑪雇入れ通知書(雇用契約書・労働条件通知書)
⑫就業規則、賃金規程、その他社内規程
⑩年次有給休暇の取得実績(年次有給休暇管理簿)
⑭会社の年間休日カレンダー
⑮労働者名簿  など

法改正に関する相談・指導だけではなく、上記書類の確認・点検・作成・整備等もお手伝いさせていただくことで、働き方改革関連法に完全対応します。

臨検・調査を受ける際の心得

監督官からの質問の意味を理解し、質問されたことにだけ答えてください。調査はどうしても攻防の側面がありますので、多少はやむを得ない部分もありますが、過剰にギクシャクしたり、聞かれたここと関係ないことを長々と話したりすると、こちらの主張が伝わりませんし、反対に悪い心証を与えてしまいます。

『タイムカードはありますか。』と訊かれているのに、『最近仕事が忙しくて……………。工期も迫っていて……………。早く帰れっていつも言ってるんだけど仕事が好きでなかなか帰らない……………。うちみたいな零細企業は……………。』というようなことが本当に多いです。途中から監督官も聞いていません。

ないものはないで仕様がありません。やっていないこともやっていないで仕方がありません。これからやるようにすればいいのです。監督官は仕事として、足りない部分を改善してもらおうと来ているのであり、会社を懲らしめにやってきている訳ではありません。素直に話を聴いて改善に努めようとする会社には、事情を踏まえた上で判断してくれることも多いです。

働き方改革は『稼ぎ方改革』

あまりにも多方面に亘るため、焦点のはっきりしなかった『働き方改革』も情報が出揃うにつれて、その本来の目的(本質)が見えてきました。次のデータをご覧ください。

①少子化に伴う労働人口の推移
・1995年=8716万
・2015年=7728万人
・2040年=5978万人
・2115年=4529万人
②超高齢化社会の到来
・1995年:労働者4.3人で1人の高齢者を支えなければならい
・2015年:労働者2.2人で1人の高齢者を支えなければならい
・2025年:労働者1.8人で1人の高齢者を支えなければならい
・2040年:労働者1.5人で1人の高齢者を支えなければならない
③日本の借金
・1,071兆円(赤ちゃんも含めて国民一人当たり850万円)

金融庁の出した「高齢社会における資産形成・管理に関する報告書」が物議を醸していますが、こうなることは30年前から分かっていました。上記のデータを見ても分かるように、政府が認めようと認めなかろうと事実は変わりません。

金融庁の言っていることを要約すると、『老後最低限の生活をするのに、年金だけでは足りないので、今からたくさん稼いでください。資産運用や投資を積極的に行ったり、貯蓄や保険加入など、国民の皆様自身で自助努力をしてください』、という内容です。自助努力とは怖い言葉です。要は、国や行政なんか当てにしないで、自分で何とかしなさい、と言っている訳ですから…。

日本人の働き方は長い間、長時間労働・低効率でやってきました。効率は悪いながらも、一人ひとりが長時間働くことで、成果を保ってきました。しかしデータからも分かるように今後、労働人口は減り続けます。それでは、今よりももっともっと長時間労働をして、それを補うつもりですか?ということなのです。同じような働き方を続けていけば、日本経済にも、企業にも、そこで働く方々にも、そして日本にも未来はありませんよ、だから働き方を変えてください、ということなのです。

中小企業は今後ますます若い人材の確保が難しくなっていきます。人手がなくなるのだから、売り上げが減って事業も縮小しても仕方がない、受け入れる、というのであれば、これ以上何も申し上げることはありません。しかし、そんな時代でも売り上げを減らしたくない、むしろもっと伸ばしたい、社員の給与も上げていきたい、というのであれば、労働生産性を上げる(一人ひとりがもっと稼ぐ)しかありません。つまり、働き手が足りないなら、一人ひとりの労働生産性を上げること、今まで通り働いていては給与が上がらないなら、もっと儲かる働き方をすること、これが『働き方改革』の目的です。。

そもそも給与(賃金)とは会社の収益を基にした人件費の振り分けに過ぎません。従って会社の収益が増えなければ給与も増えない、というのは当たり前のことです。ですから、『今誰がどんな仕事をどのように行ってどれだけの利益が出ているのか、どこにどういう人を配置してどういう働き方をしてもらえばもっと売り上げが増えるのか、どういう技能や資格を身に付けてもらえば収益アップにつながるのか等を分析し、儲かるところにより多くの投資をして、増えた収益を社員に還元して給与を上げていこう』、というのが働き方改革です。

き方改革の目指すものを図式化するとこうなります。

①会社の収益アップに貢献する程高く評価され、給与が上がっていくという制度・仕組みが確立されれば 
②社員がそれぞれの立場で自分の給与(会社の収益)を上げる為の努力をするようになり
③結果として社員一人ひとりの労働生産性が向上し、会社全体の収益がアップする
④儲かった利益の分配が社員に行われ、給与がアップすると
⑤努力をすれば報われる、成果を上げれば評価される会社として、人手不足の時代でもやる気のある優秀な人材が集まってくる
⑥集まった社員が、そえぞれの立場でさらに自分の給与(会社の収益)を上げる為の努力をする
⇨上記①~⑥のサイクル

働き方改革は稼ぎ方改革とも言われています。『企業自体が儲からなければ、社員の給与も上がる筈がないのだから、企業は儲ける努力をしてください。社員に儲かる働き方をさせてください、管理職は部下にどういう働き方をさせれば儲かるかを考えてください、社員は会社が儲かるため、自分の給与が上がるためにはどう働いたらいいのかを考えてください。働き方改革を成功させて、自分たちの力で2,000万円でも3,000万円でも貯蓄できるように稼いでください。そして企業も社員の皆様も、何とか厳しい時代を生き残って下さい。』

これが、政府の本音であり、働き方改革の本質なのです。

働き方改革は、政府の10年計画の一大事業です。全国の企業が一斉に、よーいドンで改革に着手し始めています。先にも述べましたように、働き方改革は簡単ではありません。現場からは反発も出てきます。「言うは易し行うは難し」だということも、重々承知しています。だからこそ、私ども社労士会でも総力を挙げて情報収集にあたっています。毎日のように勉強会や研修を行いながら、企業様のお力になれるよう、覚悟を持って必死で知恵を蓄えています。10年後、皆様の会社が働き方改革を成功させ、繁栄されていることを切に願っております。

助成金と連動させていきます

働き方改革は、まさに今始まったばかりの政策なので、日々新しい情報が発表されており、社労士も常に勉強に励んでいる状態です。働き方改革には政府も相当本気で取り組んでおり、また、企業によっては、負担が大きかったり、対応が難しかったりする部分があることも、承知しています。

そこで政府は、企業に対して改革に伴う助成金を実施しており、今年度の4月からも新たな助成金が発表されています。今後も様々な助成金が出てくると思われます。

当事務所では、そういった助成金の最新情報にも目を配り、使える助成金をご提案することで、少しでも企業様の負担を減らし、改革の助力となれるよう、できる限りの準備を進めております。

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年次有給休暇の時季指定方法について

中小企業にとっては、差し当たって4月から年次有給休暇の5日間の指定義務が始まりましたので、この対応から始めることになるかと思われます。厚生労働省は何となく基準日方式・計画的付与を推奨しているようで、ホームページやパンフレットにもその方法が詳しく掲載されています。(取得の有無が一番分かり易いですし、結果として多くの有給休暇を取得することにつながり易いからかも知れません。)

今回の改正により、時季指定は次の2つの方法から選ぶことになりました。

A. 事前に計画的付与(計画年休制度導入)する=従来の方法

「労使協定が必要となりますが、社員の個別の意見聴取なしに有休休暇の付与時季を指定できます。」   

労使協定により定めるため、後で会社や本人の都合によって指定日を簡単には変更できない(再協定が必要となります)等、運用に柔軟性はありません。

一方で、一度決めてしまえば、あとはその通りに運用すればいいので、事務の煩雑さは比較的少なく済みます。

B. 時季指定により付与する=今回の法改正から

「5日以内に限定ですが、労使協定なしに有休休暇の付与時季を指定できることになりました。」

ただし、事前に社員個別の意見聴取が必要となり、その意見を尊重するように努めなければなりません。あくまでも努力義務であり、必ずしも意見通りの日付で与えなければならないという訳ではありません。

後で会社や本人の都合等よって指定日を変更することもできるなど、運用に柔軟性がありますが、それが反って事務の煩雑さにつながるかもしれません。

[主な付与の方法]
①全社員(部署ごとに)同時季に一斉に付与
②基準日を同じにして更新時に各社員個別に付与
③各社員の更新日に個別に初めから付与

上記①から③の方法は5日以上自ら有休を取得する人にも、事前に付与されるため、相対的に有給休暇の取得日数が多くなるかも知れません。

④各社員の更新基準日まで一定期間以内(ex.3か月)になった時点で意見を聴き、未消化日数分を指定して付与

運用に柔軟性があり、最小限の有休付与で済みますが、個別の細かな管理が必要で、事務が煩雑となります。なお、法律上いつまでに指定しなければならないという決まりはないので、部署毎や社員毎に指定のタイミングを変えることも可能です。

計画的付与と時季指定のどちらがいいのか

あまり書かれているのを見かけませんが、Aの方法とBの方法の違いはどこしょう?(上に書きましたように)今までは社員の意見聴取を行っているいないに関わらず、会社から日にちを決めて有給休暇を与えるためには、計画的付与として労働者代表との労使協定の締結が必要でした。しかし今回の法改正では、5日以内限定ではありますが、社員から意見聴取していれば(必ずしも希望通りの日付で与えなければならないという訳ではありません。)労使協定を交わすことなく、日にちを指定して有給休暇を与えることができる、というように解釈できます。

計画的付与は、後で指定日を変更し難いですし、何よりも労使協定の締結が必要です。支店がたくさんある会社になると、支店ごとに労働者代表との労使協定が必要になります。(労働時間等設定改善企業委員会を設置して本社一括協定する方法もあります。)後で指定日を都合により変更できるのは、会社にとっても社員にとっても便利ですし、何よりもしなくて済む手続ならばなるべく省きたい、と思うのが人情というものです。言い方は悪いですが、面倒な計画的付与に関する労使協定を毎年省略できるというのは、会社にとって割と大きいのではないでしょうか。ただし、制度として指定方法を就業規則に定めておく必要はあります。

この件については、労働基準監督署や働き方改革推進センターにも問い合わせ、両機関から上記の解釈で正しい(適法である)との回答を得ました。意見聴取の方法も通達などでは「年次有給休暇取得計画表」の使用が紹介されていますが、法律上の決まりはなく口頭でも可能です。そもそも、前半は自由に有休をとらせて、残りの期間が少なくなった時にまだ5日を消化していない社員にのみ時季指定して与える、というのが一般的だと思いますので、有給休暇を事前に日にちを決めて与える必要がある場合で、従業員全員の意見聴取が難しかったり、5日を超えて有給休暇を付与したい、というような事情がなければ、あえてAの計画的付与を行う必要性は感じません。

休日・夏休みを有給休暇にできるか

ある社長様から『うちは土日祝日が休みで、休日出勤もほとんどない。しかも、今年は祝日がもっと増えるらしいじゃないか。それなのに、さらに有給付与義務ってどういうこと!5日間休日減らして有休日にしちゃダメかな?』という問い合わせをいただきました。

『私に訊かないでください。社長様が、社員の皆さんに訊いてください。』これが私の回答です。社員全員から個別の同意を得られれば、できないことはありません(労働契約法8条・9条)。全員の同意が得られない場合でも、諸々の事情を考慮して合理的と認められれば変更可能な場合もありますが、本件の場合、明らかな不利益変更ですので、不合理と判断される確率は高いと思われます。

しかし、単に休日が減るという話ではなく、自分で使える有休日数も減りますし、休日を減らす(労働日が増える)と、残業時間の単価も下がるなどの不利益が生じます。結局はそれらも踏まえて、社員の皆さんに納得してもらえるかどうか、ということになります。有給休暇は会社が与えなくても取る人は取ります。強引に変更して社員の反感を買ってしまうことのデメリットとも比較して、会社にとってどちらが得策なのかを考えていただければと思います。

なお、既に与えている夏休みを有休にできないか、という会社様いらっしゃるかも知れません。夏休みが日にちの確定している休日ならば、上記の休日を減らす話と同じです。他方、夏休みが例えば7月から9月の間で、3日間自由にとってもいいよ、というような場合は、休日ではなく特別休暇として取扱われることになり(1年単位の変形労働時間制を採用しているなどの場合、休日日数には加算できないのでご注意ください。)、不利益変更であることに違いはありませんが、合理性の判断において、休日を減らすよりは不利益の度合いが低くなるようには思います。ただし、次のニュースが出ましたので、より厳正な手続と注意が必要です。

【注意が必要です。~所定休日・特別休暇削減は不適切!厚労省・使用者の年休指定義務で指導~】

 厚生労働省は、今年4月施行の改正労働基準法により義務化した年次有給休暇の年間5日の時季指定義務に関連し、不適切な行為が広がらないよう、企業に対して注意を呼びかけていいます
年間5日を年休として時季指定する一方で、所定休日や企業が独自に付与する有給の特別休暇を労働日に変更し、実質上、従来からの労働日数を維持しようとする動きが表面化したためです。労働基準監督署などに違法性について労働者からの問い合わせが寄せられています。
厚労省ではこのほど新たにリーフレットを作成して周知を促すなど警戒を強めています。
引用/労働新聞 令和元年8月12日 第3220号(労働新聞社)『年次有給休暇の時季指定を正しく取扱いましょう』                            https://www.mhlw.go.jp/content/000510008.pdf    

リフレッシュ休暇の付与を指定義務日数から控除できる場合があります

4月1日付で公開された『改正労働基準法に関するQ&A』(3-12・3-34)に、とても重要なことが載っていました。

法定の年次有給休暇に上乗せする形で、有給休暇と同じように年間を通じて労働者が自由に利用できる「リフレッシュ休暇」(名称は何でもよく、付与日も年次有給休暇の付与日と一致している必要はありませんが、夏季休暇や慶弔休暇のように利用時季や目的が限定されているものではないことが必要です。)を与えている、という会社をよく見かけます。

その場合、リフレッシュ休暇を取得しても有休残日数はもちろん減りませんが、会社が時季指定すべき年5日の有休日数からは、そのリフレッシュ休暇取得日数分を控除できるというのです。つまり、社員自らが有休を2日、リフレッシュ休暇を3日消化している場合、会社は年次有給休暇の時季指定義務を果たしていることになり、これ以上会社から有休を指定して与える必要はない、ということになります。

この点はあまり周知されていないようなので、確認してみてください。なお『Q&A』の記載は以下の通りです。

3-12
(Q)事業場が独自に設けている法定の年次有給休暇と異なる特別休暇を労働者が取得した日数分については、使用者が時季指定すべき年5日の年次有給休暇から控除することはできますか。
(A)法定の年次有給休暇とは別に設けられた特別休暇(たとえば法第 115 条の時効が経過した後においても、取得の事由及び時季を限定せず、法定の年次有給休暇を引き続き取得可能としている場合のように、法定の年次有給休暇日数を上乗せするものとして付与されるものを除きます。以下同じ。)を取得した日数分については、使用者が時季指定すべき年5日の年次有給休暇から控除することはできません。なお、法定の年次有給休暇とは別に設けられた特別休暇について、今回の改正を契機に廃止し、年次有給休暇に振り替えることは法改正の趣旨に沿わないものであるとともに、労働者と合意をすることなく就業規則を変更することにより特別休暇を年次有給休暇に振り替えた後の要件・効果が労働者にとって不利益と認められる場合は、就業規則の不利益変更法理に照らして合理的なものである必要があります。 

3-34
(Q)当社では、法定の年次有給休暇に加えて、取得理由や取得時季が自由で、年次有給休暇と同じ要件で同じ賃金が支給される「リフレッシュ休暇」を毎年労働者に付与し、付与日から1年間利用できることとしています。この「リフレッシュ休暇」を取得した日数分については、使用者が時季指定すべき年5日の年次有給休暇の日数から控除してよいでしょうか。
(A)ご質問の「リフレッシュ休暇」は毎年、年間を通じて労働者が自由に取得することができ、その要件や効果について、当該休暇の付与日(※)からの1年間(未消化分はさらに次の1年間繰り越して取得可能なもの) において法定の年次有給休暇の日数を上乗せするものであれば、当該休暇を取得した日数分については、使用者が時季指定すべき年5日の年次有給休暇の日数から控除して差し支えありません。
※当該休暇の付与日は、法定の年次有給休暇の基準日と必ずしも一致している必要はありません。 

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時間外労働の上限規制について

部業種を除いて、大企業は4月から、中小企業は来年の4月から時間外労働の上限規制が施行されます。そもそも、36協定を届け出ていない場合には時間外労働をさせることができませんので、36協定を届け出る(届け出ている)前提でお話いたします。

これまで告示で定められていた時間外限度基準である1か月45時間・1年360時間(1年単位の変形労働時間制の場合、1か月42時間・1年320時間)が法定化され、違反をすれば罰則が科せられることになりました。

また、月45時間を超える時間外労働(特別条項必要)についても限度時間が定められ、また要件も厳格化され、通常予見することのできない業務量の大幅な増加等に伴い、臨時的に原則の限度時間を超えて労働させる必要がある場合に限定されます。(今までも本当は臨時的なものに限られていたのですが、より厳格化されました。)

45時間を超える時間外労働は、臨時的・突発的な理由でなくては行えないことになり、法令通りに解釈するならば、2交代勤務制のような恒常的な長時間労働は認められなくなります。

「通常予見することのできない臨時的な」について通達が出ました

社労士は12月年末調整で忙しいです。7月は算定手続で忙しいです。45時間を超えて残業することもあります。あれ、年末が忙しい、算定の時期が忙しい、というのは通常予見しています。職員一同覚悟しています。それだと45時間を超えて残業してはダメなのでしょうか?困ります。

これについては、当分の間、運用上は現行のままでいいという通達が出ました。『臨時的なものとは、一時的又は突発的なものであり…。』、つまり一時的なものも含まれることになりました。例えば、うちの会社は4月と10月に展示会があるので必ず忙しい、というような場合も一時的なものとして、「臨時的に必要がある場合」に含んでいいということです。

ただし、可能な限り具体的事由を協定してくださいという指針になっています。通常予見できないのになぜ具体的な事由が書けるのか、という話は置いておいて、とりあえず私も少し安心しました。(厚労省の新様式協定届の記載例には、突発的な仕様変更、新システムの導入、製品トラブル、大規模なクレームへの対応などが載っていますので、皆様頑張って、パソコンの突然のダウンとか、大渋滞に巻き込まれてなど、突然・突発的・トラブル・大規模といった表現をふんだんに使った具体的な事由を書いてみてください。)

「4月1日から施行」の意味について

施行日が4月1日とはいっても、全ての企業について4月1日から時間外労働の上限規制が適用される訳ではありません。時間外労働時間の上限規制の規定(新労働基準法36条)は、施行日の4月1日以降の期間のみを定めている36協定から適用されます。

4月から36協定届が新様式になりますが、単なる様式の問題ではなく、各企業の上限規制の開始日は、36協定の有効期間と連動しているので、4月1日以降の期間のみについて定めて届け出た36協定の起算日が、新制度の適用日となります。

つまり、上限規制にすぐに対応することが難しいという企業にとっては、3月までに改正前の基準で36協定を届け出ておけば、それだけの猶予期間を設けることができるということになります。

 

いかがでしょうか。
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